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高校生発表から受けたユネスコ精神
カテゴリー 日本

ユネスコ(UNESCO:国際連合教育科学文化機構)は「持続可能な社会」の構築を目指してESD(持続可能な開発のための教育)を提唱しております。その推進主体であるユネスコスクールは世界の180ヶ国以上に普及しています。日本においても705校(2014年4月現在)が加盟しており、道内でも42の小中高校、幼稚園がユネスコスクールとして活動を展開しています。

2014年6月7日の第70回日本ユネスコ運動全国大会in知床の発表に中、一番感動したのはユネスコスクール(申請中も含め)四つの高校の生徒たちの発表です。

北海道斜里高等学校は学校設定科目である「知床自然概論」があり、知床の自然と歴史に触れて、毎年年度末には、知床博物館において、学習成果発表会を行って、学習の成果を町民に向けて発信しています。

北海道清里高等学校はニュージーランドのモトエカ高校と姉妹校提携を結んでいる、モトエカ高校の伝統文化教育と自然保護の実践を学び、知床世界自然遺産保護の課題に提案できました。

北海道羅臼高等学校は幼稚園から小中高一貫教育のカリキュラムであり「生態系学習Ⅱ、Ⅲ」、「クマ学習Ⅲ」を総合的な学習で全員が学んでいます。また、第一学年全員が「知床概論Ⅰ」を履修しています。

北海道標津高等学校は「地域とともに学ぶ高等学校環境教育推進事業(環境教育プロジェクト校)」の指定を受け、「地域の特色ある自然環境を生かした教育~標津環境教育(SEE)プロジェクト~」と題して標津周辺の特色ある自然環境をもとに、保護者や地域とともに取り組む観察や環境調査などの体験活動を重視した総合的な環境教育を実施しました。発表は二年間海岸回収したごみの分析レポートでした。漂流物より捨てたごみの多さから「知床の海を美しく保ちたい・・・・・・そのために、海岸にゴミを捨てない、別途ボトルのリサイクル、生活のスタイルを見直す、ちょっと不便でちょっと手間のかかる生活を・・・」と呼びかけました。

学生たちが取り組み、自治体の協力、持続的な社会の未来が見えてきました。学生たちが発表時の司会、羅臼町教育委員会自然環境教育主幹金澤裕司氏の纏めのような、垂直な世帯伝承と水平な異文化交流の共存は、持続可能な社会のモデルではないでしょうか。

今回のユネスコ運動全国大会、学生たちの発表は華でした。皆さんの努力、とても感銘しました。
2014-06-10