陶氏診療院

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養生の陰と陽
西洋医学の教育を受けた者として、養生について学んだのは主に栄養学でした。カロリーベースの考え方と四大栄養素の成分論が中心で、これは生命維持の物質的側面、つまり身体の「血」や「水」を構成する要素です。戦術的な具体策と言え、間違いではないものの、何かが不足していました。

中国医学の観点から見ると、西洋医学の栄養学は養生の「陰」の部分を説いています。しかし生命にとってより本質的なのは「陽」の部分、つまり「気」と呼ばれる生命エネルギーです。これは人生の戦略に相当し、養生の方向性を決定づけるものです。「気」「血」「水」の調和こそが健康の要であり、陰陽のバランスが取れた時に真の健康が現れるのです。

西洋医学を学んだ私が40年以上の臨床経験を通じて気付いたのは、現代の健康養生講座では「陰」か「陽」のいずれかに偏った指導が多いことです。例えば妻が参加した栄養学講座では、毎日の食事写真と血圧・体重の記録が求められましたが、食物の陰陽や体質への配慮はなく、西洋栄養学の解釈のみでは効果に限界があります。

真に効果的な養生には、まず陰陽の理論を理解し、自身の体質を診断することが不可欠です。当院ではこの陰陽バランスに基づく体質改善法により、3ヶ月で30kgの減量と高血圧の正常化を達成した25歳男性をはじめ、多くの成功事例があります。健康を求める方々には、中国医学の陰陽理論を理解・活用されることを強くお勧めします。身体の調和を取り戻すことは、より充実した人生へとつながるはずです。
2025-05-23