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治病と治人
医療の目的には「治病」と「治人」があり、ここに道の分かれがあります。少し哲学的に聞こえるかもしれませんが、これは人生にも大いに役立つ考え方です。
西洋医学は病気そのものをターゲットとし、「治病の科学」として発展してきました。立派な病院、優れた医療技術、増え続ける医療従事者、そして膨大な医療費――その頂点は見えないほどです。しかしその結果、病気を治す努力を重ねても、病気は減るどころか増える一方です。
一方、中国医学は「病気を発生させる人」に目を向け、健康をつくることを目標としてきました。すなわち「治人」の考えです。体質療法・根本療法・原因療法を重んじ、数千年にわたり人々のさまざまな疾病を乗り越えてきました。新型コロナ感染症のような現代の疫病においても、中国医学を基盤とした隔離病棟では「二次感染ゼロ・後遺症ゼロ・死亡ゼロ」という成果が示されたのです。
この歴然とした違いは、医学が目標とする対象の差にあります。病気そのものを目標とする医学では、病気を生み出す人間の背景を軽視しがちです。対症療法は一時的な効果を示すことはあっても、原因を取り除かない限り再発や再燃は当然のことです。
逆に、人を目標とする医学は、病気を発生させる本体を正し、その原因を解決することにより、自然に健康が回復し、結果として病気も消えていきます。
時間軸で考えると、病気とは過去の誤った生活習慣・環境・食事などの原因が、身体に表れた反応にすぎません。西洋医学はそれを診断し、病名を与えます。つまり病気とは「過去の結果」であり、記録することはできても、過去を変えることはできません。だからこそ、2000年前の中国の医学古典には「上医は己の病を治さず」と書かれているのです。
病気は過去の誤りを示す情報であり、その情報を消すのではなく、正しく受け止め、原因を理解して解決策を探すことが大切です。中国医学の力を活かすことが、その最善の道だといえます。過去を変えることはできませんが、未来を変えることはできます。すなわち「未来の病気を治療する」ことが、中国医学でいう「治未病」です。
国の医療方針は「治病」が中心であり、個人がそれを変えることはできません。しかし自分自身に関しては、病気になったら「治人」の医師を探し、しっかりと健康づくりを実践していくことが大切です。
        西洋医学は病気そのものをターゲットとし、「治病の科学」として発展してきました。立派な病院、優れた医療技術、増え続ける医療従事者、そして膨大な医療費――その頂点は見えないほどです。しかしその結果、病気を治す努力を重ねても、病気は減るどころか増える一方です。
一方、中国医学は「病気を発生させる人」に目を向け、健康をつくることを目標としてきました。すなわち「治人」の考えです。体質療法・根本療法・原因療法を重んじ、数千年にわたり人々のさまざまな疾病を乗り越えてきました。新型コロナ感染症のような現代の疫病においても、中国医学を基盤とした隔離病棟では「二次感染ゼロ・後遺症ゼロ・死亡ゼロ」という成果が示されたのです。
この歴然とした違いは、医学が目標とする対象の差にあります。病気そのものを目標とする医学では、病気を生み出す人間の背景を軽視しがちです。対症療法は一時的な効果を示すことはあっても、原因を取り除かない限り再発や再燃は当然のことです。
逆に、人を目標とする医学は、病気を発生させる本体を正し、その原因を解決することにより、自然に健康が回復し、結果として病気も消えていきます。
時間軸で考えると、病気とは過去の誤った生活習慣・環境・食事などの原因が、身体に表れた反応にすぎません。西洋医学はそれを診断し、病名を与えます。つまり病気とは「過去の結果」であり、記録することはできても、過去を変えることはできません。だからこそ、2000年前の中国の医学古典には「上医は己の病を治さず」と書かれているのです。
病気は過去の誤りを示す情報であり、その情報を消すのではなく、正しく受け止め、原因を理解して解決策を探すことが大切です。中国医学の力を活かすことが、その最善の道だといえます。過去を変えることはできませんが、未来を変えることはできます。すなわち「未来の病気を治療する」ことが、中国医学でいう「治未病」です。
国の医療方針は「治病」が中心であり、個人がそれを変えることはできません。しかし自分自身に関しては、病気になったら「治人」の医師を探し、しっかりと健康づくりを実践していくことが大切です。
 2025-09-22
  



