陶氏診療院

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中国文化の一二三
カテゴリー 中国医学
老子の道徳経を読むと、中国文化の「一二三」は面白く、奥深く理解ができます。「道生一、一生二、二生三、三生萬物。」『道は一を生じ、一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生ず。万物は陰を負いて陽を抱き、沖気(ちゅうき)以(も)って和を為す。』

一は太極、宇宙の始まり、ビックバンの原点です。一から二を生じ、それは陰と陽です。非物質でも物質でも、陰と陽があります。その陰陽の二はさらに三を生じ、その三は二つ解釈があり、三は「気」であり、または「生命」であり、三から万物が生まれます。

一二三の考えは、中国人の遺伝子中に刻まれ、なんでも一二三の考えを行動にします。国づくりも、立派な君子が立ち、その下に、文武大臣に支え、家庭でも、組織でも、同じような組織を真似して、社会を運営しています。

個人の人生でも、その一が目標でしょう。中国文化の教育は、まずその「一」を教えます。帝王教育も、英才教育も、庶民の教育でも、人生の目標を大事にして、人育てというほど、人に成り行きに力が入っていました。その「一」をできたら、文武などの「二」を身に着け、それぞれの人生を歩みます。その結果は、大きな目標や方向は間違いないです。

しかし、私の小学生時代、西洋の科学技術を早く獲得するため、人の教育の「一」が軽くなり、将来稼ぐ用の技術中心して、「二」ばかり教え、いつの間に、何のために勉強することが分からなくなり、くだらない競争を引き起こし、地球村の中で、喧嘩や戦争が終わらない、せっかくの人生は台無しすることが多くなりました。

最近、中国の教育も、伝統文化を取り戻し、外国語や技術の教えを後にして、それはとてもいいことで、できれば、自分の文化と伝統、子供時から、当たり前のように、伝承と発展があってほしいです。

スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』(ななつのしゅうかん、The 7 Habits of Highly Effective People)のように、第一は主体的である(Habit 1 Be Proactive)、第二は終わりを思い描くことから始める(Habit 2 Begin with the End in Mind)、第三は最優先事項を優先する (Habit 3 Put First Things First)です。その三つの習慣は自己に対している目標と要求で、第四はWin-Winを考える (Habit 4 Think Win/Win)、第五はまず理解に徹し、そして理解される(Habit 5 Seek First to Understand, Then to Be Understood)、第六はシナジーを創り出す(Habit 6 Synergize)、後半の三つは集団成功への目標と要求で、第七は刃を研ぐ (Habit 7 Sharpen the Saw)、繰り返す、習慣になる、因みに成功をし続けることです。

成功は一人の完成ではなく、集団、社会ともに成功は本当の成功です。中国文化の一二三は、常に全体像を考えながら、個人を磨いて修行します。成功を習慣になるほど、基礎の教育はとても大事です。現代義務教育の受験教育は変わってほしいです。
2023-02-10