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SARSの統合療法でゼロ死亡率の教え (下)
カテゴリー 中国医学
死亡率は17%と0%、違いは何だ。その違いは未来の人類に感染症が襲ったときに、対応と予防のヒントになるのではないでしょうか。

普通、急性伝染病が流行っている時、西洋医学を頼り、病気の病因は病原菌であり、病原菌が見つかり、対応策を取る。SRASはSARSコロナウイルスにより引き起こされる新種の感染症として、すぐ分かった。でも、抗ウイルス有効薬物がないから、西洋医学に残っている対応は対症療法のみだ。急性炎症に対して、呼吸困難な重症患者が気管切開して、人工呼吸器を使い、炎症を抑えるため、ホルモン剤を大量に使い、病死を逃れた患者が、大量ホルモン剤の使用は後股関節骨頭壊死、肺の繊維症の後遺症になるの原因だ。

統合医療の教えその一 第一段階で病気治療より人を治療する、漢方の関与を積極的に参入

広州中医薬大学第一附属医院では、中国医学の考え方で、病原菌が分からなくても、SRAS病の症状から「温疫病」と認識し、気候環境、病原菌の拡散、人の正気不足と邪気を防ぐことができないから、発症に至る。病気の最大の病因はSARSコロナウイルスではなく、免疫機能が低下した人である。そのため、まず人の正気を補うことに力を入れた。医院側が中国医学の指導元で、SRAS専用処方の漢方煎じ薬を大学、病院全員に飲ませ、または病院の従業員の家族、患者家族まで、徹底的に予防をする。漢方の応用で、広州中医薬大学第一附属医院入院患者の死亡率がセロのほか、他の病院の重症患者の回診した病例も死亡率ゼロになった。患者の発熱も漢方投与により、早く下がり、最短時間が一日だ。治療の周期を短縮して、回復期も短縮された。後遺症もゼロになった。

統合医療の教えその二 負圧密閉隔離より新鮮空気交換できる隔離病棟管理

次は新鮮な外気と十分交換できる換気の隔離病棟で漢方で治療する。十分の新鮮空気と落ち着く環境、患者の心身ともに改善効果を促進する。患者と家族、医療関係者に、それぞれ隔離の意味と方法を教育し、院内感染を徹底的に予防し、結果は院内感染、特に病院の医療関係者感染ゼロの成績を作った。

統合医療の教えその三 統合医療の長期効果の追跡調査、後遺症がない

広州中医薬大学第一附属医院治療の73例SARS患者、全員退院、一年後追跡調査を実施した。生理・心理・社会関係・環境の四つ領域と生理機能・生理職能・身体疼痛・全体健康・社会功能・情感職能・活力・精神健康の八つ内容、および健康変化で、正常健康対照群と比べ、統計学の有意差が無かった(P>0.05)。漢方の治療後の生存者の生活質、治療の即効性と長期効果、安全性が証明された。股関節骨頭壊死、肺の繊維症などのSARS後遺症は認めてなかった。

統合医療の教えその四 中国医学の治未病(未病先防、既病防変)の有効性

中国医学は以前予防科がないため、2000年前の「黄帝内経」に早期発見、早期治療の予防医学思想の治未病理論を纏め、具体的に、未病に予防、既病(現病)に悪化を予防する。2003年のSARS治療の中国医学の有効性経験から、2005年の鶏インフルエンザー、2009年豚由来のインフルエンザー時も漢方を積極的に予防治療に参加し、広州中医薬大学第一附属医院の外来に、無料で専用予防漢方湯薬を配布した。

2003年のSARS危機から10年経った。ゼロ死亡率の素晴らしい統合医療の成果を再確認し、伝統医学の教えを人類の知恵として、これから医療戦略の方向性に導き、明るい統合医療の未来を確信することができる。
2013-08-22