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宰相と首相
カテゴリー 日本
宰相(さいしょう)、中国古代由来の言葉。皇帝の下で行政全般を統括する最高責任者のことを指しました。

日本でも律令制の時代、「太政大臣」や「左大臣・右大臣」などを総称して「宰相」と呼ぶことがありました。

つまり「宰相」は、天子(皇帝・天皇)の下で政務を総覧する最高位の官僚を指す、伝統的・古典的な呼び方です。

明治以降でも「首相」を漢詩的に格調高く表すときに「宰相」と呼ぶことがあります(例:伊藤博文宰相)。

首相(しゅしょう)、「内閣総理大臣」の略称で、近代国家制度における正式な役職です。

日本では1885年の内閣制度創設時に「内閣総理大臣」が置かれ、通称として「首相」と呼ばれるようになりました。

「内閣の首席(トップ)」という意味。

現在の政治的役職としては「首相」が正しい使い方です。

時代につれ、言葉も変化します。

宰相:古代~近世までの君主制の最高執政官。文学的・歴史的な表現。

首相:近代国家の内閣制における行政の長(=内閣総理大臣)。現代の公式用語。

「宰相」は昔の言葉で、天皇や皇帝の下で政務を担う最高官職。

「首相」は明治以降の内閣制度での正式役職(内閣総理大臣)。

現代日本のニュースや公文書では「首相」を用い、「宰相」は主に比喩や格調ある表現で使われています。
2025-09-03