陶氏診療院

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生命とエネルギー
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生命現象を究極的に突き詰めて研究すると、その本質は「エネルギー」に行き着きます。生命の誕生と繁栄、代謝や循環といったすべての生命活動は、エネルギーの生成と循環によって支えられています。

人が健康を維持し、長寿を目指すためには、酸化と還元を基盤としたエネルギー循環の中で、いかに適切にエネルギーを摂取し、活用するかという法則を身につけることが重要です。

アインシュタインの有名な公式 E=mc² は、エネルギー(E)と質量(m)が等価であることを示しています。これは、わずかな質量であっても莫大なエネルギーへと変換できることを意味し、特殊相対性理論から導かれた原理です。
質量はエネルギーの一つの現れであり、質量の変換や消失がエネルギーの発生(核分裂・核融合など)につながることを説明しています。この考え方は、原子力をはじめとする現代科学の基礎理論となっています。

人は日々さまざまな食物を摂取し、それらの物質を体内で分解・合成し、生命活動に必要な物質とエネルギーを生み出しています。

エネルギーの高い食材を適切に摂取すれば、より質の高い生命エネルギーを得ることができ、健康な状態を長く維持することが可能になります。そのため、どの食材を選ぶかは極めて重要です。

中国医学では、食材や薬効をもつ物質を 上品・中品・下品 の三段階に分類し、体の状態や目的に応じて使い分けます。

下品に分類されるものは、強い作用や抑制力を持ち、薬に近い性質を有します。効果が明確である反面、副作用も強いため、慎重な使用が求められます。

その代表例がお酒です。酒は消毒・殺菌・麻酔といった作用を持ち、水溶性・脂溶性の両方の性質を備えているため、薬の製造過程では溶剤としても用いられてきました。「百薬の長」と呼ばれる所以でもあります。

一方で、依存性や神経毒性といった副作用もあり、特に妊婦や成長期の子どもにとっては注意すべきものです。

中品に分類されるものは、副作用が比較的少なく、健康増進に寄与する食材です。現代で言う健康食品や、西洋医学でいう栄養補助食品の多くはこの範疇に入ります。
それぞれに一定の作用はありますが、同じものを長期間にわたって摂取し続けると、体のバランスが偏り、かえって不調を招くことがあります。バランスを取ることが難しい点が、多くの人の悩みとなっています。

中国医学が最も重視し、推奨するのが 上品 に分類される食材です。上品とは「命を養う(養命)」ものであり、日常的に摂取しても害がなく、生命力そのものを高めるものを指します。

代表的なものは、生命力に満ちた「種」の食材であり、最も基本的なものが 玄米 です。

世の中には「養命酒」という名称の商品がありますが、これは本来「養命」という上品食材の概念を借りた名称であり、実態はあくまで酒であるため、中国医学的には下品に分類されます。この点は誤解のないよう理解していただきたいところです。

エネルギーの高い食材を見極め、日々の食事として取り入れることは、健康長寿への近道です。食事は毎日の積み重ねだからこそ、天然・自然・伝統といった、人類の進化の歴史の中で検証されてきた食材を選ぶことが基本原則となります。

陶氏診療院では、上品に分類される発芽発酵玄米を主食としておすすめしています。入手が難しい場合には、玄米酵素を食前・食後に補いながら、主食を大切に守ってください。

副食についても、「生きている食材」、すなわち生命力を保った上品食材を選ぶことを基準に探してみてください。
最高のエネルギーを日々取り入れ、自らの生命を最大限に生かしていきましょう。
2025-12-16