ドライマウスとは、さまざまな原因により、主に唾液の分泌量が少なくなり、口の中が乾燥状態となることです。唾液量が少なくなると口腔内に細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因ともなります。また、ストレスや緊張、女性ホルモン低下など原因で、唾液分泌が減らなくても乾燥感や、のどの渇きを感じる場合もあり、これらもドライマウスに含まれます。

講演会時、時には講師の方が、ドライマウスで、話の間に、独特な口中の音が気になります。ドライマウスは原因改善が第一ですけど、ここで、緊急対応のツボ液門穴を紹介します。

液門穴は三焦経ツボで、手の甲を上にして軽くにぎり、薬指と小指の間の関節を越えた指先寄りのへこみが液門です。手の甲の薬指と小指の隙間にあり、薬指の骨を押すと、少し痛みを感じるところで、液門とはつまり液体の門で、揉むと液体がこの「門」から出て行き、われわれの体の各部位に行き渡ります。液が出ることで、頭痛、目の充血、歯茎の腫れ、耳鳴りなどの「上火（のぼせなどの症状）」の時の炎症を緩和し、生活の中で夜更かし、辛いものの食べすぎ、風邪などの原因で、目の乾き、口の渇き、口内炎、喉の痛みなどの症状が出る時にも使えます。

方法：左側の液門穴に、右親指で、手の甲の液門穴を押し揉みして、痛みを緩和したら、両手を交代して、右側の手の液門穴を押し揉みします。慢性のドライマウスの方は、朝晩で二回、片手の100回を押し揉みしてください。症状を緩和するまで、続けてください。

液門穴は手の少陽三焦経の滎穴*（滎水穴），五行は水に属します。三焦経の滎穴液門穴を刺激すると、水液が流れ、ドライマウスは緩和します。ドライマウス（口の渇き）以外、ドライアイ（目の乾き）、ドライスキン（肌の乾き）、ドライバジャイナ（腟の乾き）（ドライシンドローム乾燥症候群）にもお勧めします。シェーグレン症候群にも参考して、ケアをしてください。

*滎穴は、経気が溜（脈気が流れるところ）を主り、主治が身熱（体の熱）。陰経は滎火穴（えいかけつ）、陽経は滎水穴（えいすいけつ）と呼ばれる。