陶氏診療院

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ドクター陶の健康コラム・連載・vol.26 戦争と病気&平和と健康
高陽社の月間コーヨーライフ2022年五月号に、「ドクター陶の健康コラム・連載」。内容を紹介します。

戦争と病気&平和と健康

1979年、ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサは「戦争反対の活動には参加しないけど、平和運動には参加します」と言いました。
戦争反対と平和運動は、一見同じことのように感じるでしょう。同じ要素はありますが、時間軸から見ると、だいぶ違います。戦争反対活動は、戦争が起きてしまってから始まるものです。ある意味、手遅れと言ってもいいでしょう。戦争を発生させない為には、戦争が起きてから行動するのではなく、普段の平和運動がとても重要です。

このことを健康問題に置き替えると、病気の治療と予防にも同じことが言えます。普段の健康意識を変えれば、多くの病気の発生を未然に防ぐことになります。最近、中国では又、新型コロナウイルス感染症が広がっています。妻は中国への出張が出来なくなり、その時間を利用して札幌の自宅で午後以降は固形物を食べない「過午不食かごふしょく」を実践しました。4kg減量して、体が楽になった、と言いました。プラス思考で捉えれば、新型コロナウイルスのおかげで健康を手にしたと言えるかもしれません。

医学は、健康のための科学です。西洋医学の視点は、病気を治療することにあります。

一方、中国医学の視点は、「不治己病治未病」、つまり現在の病を治療するのではなく、未病を治すことです。
病気に注目して治療しなくても、健康づくりの道中で、時間とともに、病気が無くなっていくのです。私はそれを学び、健康指導を実践することで、たくさんの笑顔を見、健康と幸せの意味を実感してきました。

人生の最終目標を設定し、修正しながらも、ぶれずに生きて行くことで、健康人生、ピンピンコロリが実現できるでしょう。私の目標は、健康に120歳まで生きることです。

しかし、その実現は半世紀後と先はまだまだ長いですね。

そこで、早く高齢患者さんのなかでも健康年齢の記録をつくり、皆さんにお知らせできればと思い、毎日精進しています。
2022-05-07