物の見方は考え方を表します。日本経営の神様と言われた松下幸之助さんは、無料の給水所で水を飲んでいるホームレスの方がとても愉快で幸せそうな姿を見て、「ただ」だからこそ、その幸せな表情が出るのだと悟りました。そして、自分の電気製品を「ただ」で提供できれば、皆さんが幸せになると考えました。そこで、コストダウンを図り、全国展開を行うことで大成功を収めました。

経営者の経営ミッションは高いレベルでなければなりません。そうすれば、従業員もついていくことができます。幸せの本質を理解し、幸せを創造できることが重要です。幸せの高い次元を目指せば、会社も商売も成功に導かれます。経営者になるためには、まず修行が必要です。

ある患者さんからの相談で、デパートの靴売り場で働いているとのことでした。店長からは、月の売上が一定以上にならないと給料は出せないと言われ、普段の努力をまったく見てもらえず悩んでいるそうです。

答えは店長の経営ミッションや認識の次元に対するものではなく、まず自分の人生を考えることです。この店で働くのは自分の人生の一部分であり、楽しく成功した人生を送るためには、自分の価値を肯定しながら仕事のスキルを向上させることが大切です。お客様に良いサービスを提供し、靴の良さを伝えれば、必ずや欲しいお客様が現れ、あなたの献身的な姿に感動することでしょう。店長の話に気を取られ、自分の努力が評価されないことに悩むのは、自分の認識次元を下げてしまう証拠で、もったいないことです。常に自分の人生目標や理想を見失わないことが大切です。松下幸之助さんの物の見方を伝えることで、患者さんも納得して帰宅されました。

診療院もサービス業として、経営ミッションは「未病治療」であり、患者さんの健康を維持するために未病予防の認識次元を高めることが重要です。病は気からという言葉があるように、健康を保つ「正気・元気」を作り育てることが最も重要です。中国医学の伝統療法の施療と共に、心の修行の目的や方法も適切なタイミングで指導しています。そのために、自分自身も常に認識次元を高める修行を続けています。