陶氏診療院

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黄帝内経の健康理念治未病による健康回復成功事例報告D2-1
カテゴリー 論文発表
第25回日本未病システム学会学術総会 2018.10.27-28東京都千代田区 一橋講堂 発表 
 
 陶氏診療院院長・医学博士 陶恵栄 副院長 沈 怡

目的

近代100年の間で平均寿命が著しく延びる一方、西洋医学が主流の社会医療体制で、医療費の膨張も止まらない現状とともに、健康の問題は国から家庭まで、第一にしないと経済から身体まで崩壊の危険性を感じる。平均寿命延びるより健康寿命の延長が遅れた。古代中国数千年の歴史で、健康問題で国の体制が崩れたことがないことから、安定した社会を支える健康について、中国医学の古典医書「黄帝内経」の健康理念治未病を応用することで、現代社会の健康問題を解決するヒントを探りたいと思う。
 
現代疾病で人々を悩ませるのは悪性腫瘍を含めた生活習慣病だ。実際悪性腫瘍の患者に「黄帝内経」から生まれた「陶氏療法」を指導して、西洋医学に頼らない方法で、生活習慣の理想なモデルの実行で健康回復した病例を報告する。

方法

陶氏療法(陶氏陰陽バランス健康法):中国古典医書「黄帝内経」の中国医学治未病理論に基づいて、陰陽の三要素、氣・血・水のバランスを戻し、調氣・調血・調水・調心の四調法で、無薬で患者を指導する医学博士陶恵栄が創始した健康法だ。
 
調心 病気の原因、自分の性格を分析、自分で治す自信を付ける
調気 漢方精油使用カッサー療法週一回、漢方薫蒸実施、夜7時寝るを目指す
調血 発芽発酵玄米ご飯、玄米酵素、FFCパイロゲンなど健康食を指導する
調水 還元水飲用、お酒を控えるなど指導する

陶氏療法により、病気を作る生活から健康を作る生活に切り替える指導、施療の度に体重、血圧、体脂肪、内臓脂肪など項目のチェック

成績

女性、67歳。肝臓がん再発。B型肝炎ウイルスキャリア、2008年肝臓がん(一ヶ所)診断され、ラジオ波焼灼療法で消えた。2012年7月定期検査で、肝臓がん二ヶ所再発した、診療を開始。陶氏療法実施、晩御飯を抜き、早寝早起きを実施し、施療一回目後持病のかかとの痛みが消え、三年前からの増えた首のイボも消え始め、特に2012年10月(再発診断されて三か月後)予定のラジオ波治療の入院検査で、再発肝臓がんが消失した、退院した。その後の定期検査実施、六年経過し、肝臓がん再発は認められていない。六年間陶氏療法の実践により、腹囲(cm)は80→73;体重(kg)は62.7→49.0;内臓脂肪(レベル)9→5;体脂肪率(%)38.4→26.4、体内年齢(歳)は61→42、筋肉量(kg)は36.4→34.1。健康生活に戻った。

結論

悪性腫瘍は肥満と関係がある。がん患者の健康指導も、肥満改善効果があり、黄帝内経治未病健康理念と食養生法指導により、肥満の発生原因を解消し、体重が正常に戻り、がんの再発やがん細胞の増殖抑制に有効性を示した。これからさらに成功病例数を増やし、様々な諸症状の患者に分かりやすく、経済負担が少なく、実践しやすい健康法の普及を期待する。
 
中国医学の治未病の思想は未病の予防、既病(現病)の悪化を防ぐ対策で、がんや肥満の患者の平常生活に合う方法で、持続且つ安全な健康法と考えられる。病例成功要因の一つは患者の全面的な協力だ。病気への理解と指導内容への協力も、今後がん患者への治療に生命力がある食事の指導と生活習慣改善を重点に伝える。がん患者の成功例が健康維持、医療費削減のヒントになることを期待する。
2018-12-27