陶氏診療院

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黄帝内経の健康理念治未病による逆流性食道炎とアレルギー性皮膚炎を健康回復成功事例報告(第27回日本未病学会学術総会一般演題発表・ポスターI-05)
カテゴリー 論文発表
陶氏診療院院長・医学博士 陶恵栄 副院長 沈 怡

目的

未病は中国医学の専門用語で、「未来の病気」の略語だ。西洋医学では、症状有無の軸で身体を観察し、三次元も視点で人の健康状況を健康と亜健康と病気に分類する。未病は「まだ病気になっていない」と理解して、病気になる前に、症状あり、検査陰性の患者は未病1、検査陽性病巣が分からない患者は未病2と定義して、検査陽性と病巣が確定したら、正式な患者(病人)と認定する。中国医学は三次元の人体上に、もう一つ時間軸を加えて、四次元で生命を見る。病気は過去(己病)、現在と未来(未病)と時間軸に表現し、中国医学の未病概念は、健康者、亜健康者、病人共に通用する。治未病はすべての人に対応し、全人類を対象する医学だ。
「黄帝内経」の治未病理念からから生まれた「陶氏療法」を、逆流性食道炎、肥満、鼻過敏症、花粉症、アレルギー性皮膚炎、うつと診断された女性に指導して、食生活と生活習慣を理想なモデルの実行で健康回復した病例を報告する。

方法

陶氏療法(陶氏陰陽バランス健康法):中国古典医書「黄帝内経」の中国医学治未病理論に基づいて、陰陽の三要素、氣・血・水のバランスを戻し、調氣・調血・調水・調心の四調法で、無薬で患者を指導する医学博士陶恵栄が創始した健康法だ。
 
調心 病気の原因、自分の性格を分析、自分で治す自信を付ける
調気 漢方精油使用カッサー療法週一回、漢方アロマ薫蒸実施、夜7時寝るを目指す
調血 発芽発酵玄米ご飯、玄米酵素、FFCパイロゲンなど健康食を指導する
調水 還元水飲用、お酒を控えるなど指導する

陶氏療法により、病気を作る生活から健康を作る生活に切り替える指導、施療の度に体重、血圧、体脂肪、内臓脂肪など項目のチェック

成績

女性、A.W.35才、2003年東京で仕事のストレスから、不眠、不安、下痢と便秘の繰り返し、皮膚の症状が出て、2005年逆流性食道炎、肥満、花粉症、鼻過敏症、アレルギー性皮膚炎、うつと診断され、投薬治療の結果、病状が改善できず、悪化し続け、仕事をやめざるを得ない。2008年5月から、札幌実家に戻り、当院に診療を開始、治未病の体質改善を中心して、四か月後、すべての症状を改善された。身長151cm、体重は63.6kg→43.0kg、体脂肪41.8%(肥満)→25.9%(-)、内臓脂肪7→2レベル、新陳代謝1158(燃えにくい)→967kcal/day(燃えやすい)、体内年齢60→26歳、血液検査は治療前、四か月後、二年後の結果、中性脂肪223→156→136(基準値150-219mg/d)、総コレステロール177→69→57(基準値50-149mg/dl)、GOT 54→14→13(基準値10-40 U/l)、GPT 76→13→12(基準値5-45 U/l)。12年経過しても、体型と体重を維持し、症状再発なし、健康生活を送った。

結論

夜更かし、酸化された食事を摂り続き、仕事のストレスなどにより、体重オーバーして、さまざまな生活習慣病の症状を生まれた。治未病の指導は、健康生活作ることで、生活習慣と食習慣を直すことから、肥満を解消、逆流性食道炎も完治、鼻過敏症、アレルギー性皮膚炎、花粉症も治癒、うつ症状も出なくなり、20㎏体重減量により、高脂血症と肝機能異常を正常化し、健康生活を戻った。病が氣から、病を作る氣(食習慣と生活習慣の元)を治せば、正常な新陳代謝を戻り、本来の健康も戻る。
 
中国医学の治未病の思想は未病の予防、既病(現病)の悪化を防ぐ、治癒後を再発防止対策で、生活習慣病の患者さんへの指導は、持続且つ安全な健康法と考えられる。病例成功要因の一つは患者の全面的な理解と協力だ。薬を頼らない成功例が健康維持、医療費削減のヒントになることを期待する。
2020-11-08