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人類の睡眠はいつ何時間取るか? 3-1
カテゴリー 論文発表
陶氏診療院・漢方アロマ療養師育成校 医学博士・院長 陶恵栄 副院長 沈怡


初級的な質問で、人類の睡眠はいつ何時間取るか?あなたは子供に聞かれたら、すぐ答えができるのか?

睡眠の時間に対して、いろいろな研究と統計がある。日本人にとって、睡眠時間のタイプは大きく3つに分けられる。1つ目は「ショートスリーパー(短眠者)」と呼ばれるタイプで、睡眠時間が6時間未満の人(全体の5〜8%)を言う。2つ目は「ロングスリーパー(長眠者)」で、睡眠時間が9時間以上の人(全体の3〜9%)のこと。3つ目は、全体の80〜90%の人が属する「バリュアブルスリーパー」で、睡眠時間は6〜9時間。そのような統計で結論が出た。一般的に、理想的な睡眠時間は1日7〜8時間といわれる。しかし、これには明確な医学的根拠が出されていない。

睡眠についての研究もある。睡眠は、浅い眠りの「レム睡眠」と、深い眠りの「ノンレム睡眠」の2種類がある。通常、人は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のサイクルを起床までに90分ずつ繰り返しており、「レム睡眠」の際に起きるとスッキリと目覚めることができると言わる。

このような現代医学の研究には、肝心なところ、「いつ、何時間寝る」の明確の理由と結論がどこにも書いていないのだ。

その答えを解決するには、まず人類はなぜ睡眠が必要なのかと考えた方が、答えが出やすいでしょう。

生物学者からの一つ目の答えは、体内時計「日照リズム」の存在が考えられる。人間は、ほぼ24時間周期で遺伝子により全ての細胞で変化している。又は一つの細胞内で、正反対の代謝(分解と合成)同時に行うことができない制御されている。夜寝る時の成長ホルモンなどが大量に分泌することが研究で分かる。夜は睡眠を取る必要性が分かるけど、しかし「いつ、何時間寝る」の答えにはならない。

生物学者からの二つ目の答えは、「眠る」ということは「脳:神経系」を休ませるということ。疲れる(細胞に疲労物質が溜まる)から寝る(老廃物を出す)。筋肉や消化器官には、その説が通用するけど、しかし心臓や呼吸などの自律神経系が眠ることはない。他の研究で、寝ている間の脳(の一部分)は休んでいるのではなく、特に深い眠りの間は起きている時よりも、それ以上に働いており、起きている間に記憶したことを圧縮し、あれとこれ、それとあれをあちこちネットワークでつなぐ働きをしているそうだ。やはり結果は「いつ、何時間寝る」の答えにはなっていない。

なんとなく、人類は寝ないと行けないことは分かるけど、子供でも分かるような答えが出ないと、気持ちもすっきりしないでしょう。
2018-07-17